2026/04/11

MINITURE LIFE展2

佐賀県立美術館で開催中の「MINITURE LIFE展2~田中達也 見立ての世界~」に行って来ました。

Ccf_000136_300 ミニチュア写真家・見立て作家の田中達也さんは熊本県出身。毎日1作品をSNSで発表し続け、フォロワーが400万人を超える人気のクリエーターさんです。

この展覧会は、日々生み出される作品から、ミニチュア立体作品や写真作品など約170点を展示。開催地のご当地作品として、キャベツをバルーンに見立てた写真作品「いつまでも新鮮な気持ちを忘れずに」が出品されています。

テーマは「大人になると付きまとう常識や固定観念。子供のころの自由な発想で視点を変えると発見できる見立ての面白さ。忘れてしまった遊び心、発想や視点を本気で考えて形にしたらどうなるのか?」

どの作品も、着想の柔軟さに驚くばかりです(全作品撮影可) 。

身の回りのものが楽しく見えて、大人も子供も笑顔になれる展覧会。佐賀会場では5月10日(日)まで開催中です。

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2026/02/23

「美の新地平」展

久留米市美術館で開催中の「美の新地平 アーティゾン美術館のいま」展に行って来ました。

Ccf_000133_300この展覧会は、久留米市美術館の開館10周年を記念して、アーティゾン美術館(東京・京橋)のコレクションの新たな方向性と新収蔵作品を紹介する企画展です。

展示は、「第1章 抽象絵画」「第2章 印象派+」「第3章 近世芸術+」「第4章 パウル・クレー・コレクション」「第5章 日本近現代+」「第6章 同時代の美術家たちと」の6部構成。

出品作品80点のうち66点が新たに収蔵された作品で構成。旧来の印象派や日本近代洋画に加えて、パウル・クレーや印象派の女流画家の作品などが加わり、近年のコレクションの広がりがよく分かります。

久留米ゆかりの青木繁「海の幸」(1904、国重文)、坂本繁二郎「幽光」(1969)も里帰り。藤島武二の「黒扇」(1908、国重文)も見応えがありました。

アーティゾン美術館の前身は、旧ブリヂストン美術館(1952)。久留米市美術館の前身は、旧石橋美術館(1956)。ともにブリヂストンの創業者石橋正二郎氏が、日本の芸術文化振興を願い開設した美術館です。

この展覧会は、5月24日(日)まで開催されています。

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2025/12/14

特別展 古代エジプト

福岡市美術館で開催中の特別展「古代エジプト」に行ってきました。

Ccf_000122_300この特別展は、ブルックリン博物館が所蔵する古代エジプトコレクションの名品群と、最新の研究成果を通じて、ローマに滅ぼされるまで3000年間にわたり栄えた古代エジプトの人々の営みに迫る企画展です。

展示は、古代エジプトの日常生活にフォーカスした「1stステージ」、ファラオ(王)と王朝の変遷をテーマにした「2ndステージ}、古代エジプトの死生観に触れる「3rdステージ」の3部構成。

「動物文の壺」(先王朝時代、前3300~前3100)、「王の頭部の像」(古王国時代、前2650~前2600)、特別出品の「貴族の男性レリーフ」(新王国時代、前1292~前1075)、「家の女主人ウェレトワハセトの棺と内部のカルトネージュ」(新王国時代、前1292~前1190)など150点を展示。5000年の時空を超えた美しさと迫力が見る者を圧倒します。

古代エジプトの人々の暮らしと信仰心を垣間見ることができる貴重な機会で、とても興味深く見学しました。

この展覧会は、東京→静岡→愛知→広島と巡回し、福岡市美術館では来年3月8日(日)まで開催しています。

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2025/11/29

町田尚子絵本原画展 隙あらば猫 

九州芸文館(福岡県筑後市)で開催中の「町田尚子 絵本原画展・隙あらば猫」展に行ってきました。

20251129絵本作家の町田尚子さんは、「小さな犬」(2007)でデビュー。童話や遠野物語、怪談などの物語を、大胆な構図と繊細なタッチで描き、不思議な世界観で再現する人気の作家さんです。

座右の銘は「隙あらば猫」。作品中には必ず猫が描かれ、読者は、ある時は主役として、またある時は脇役として登場する猫たちの視点を通じて、ストーリーの展開をハラハラしながら見守ることになります。

絵の中の猫を見ていると、逆にこちらが猫に観察されているような不思議な感覚になりました。

この展覧会では、代表作の「いるのいないの」(2012)、だれのものでもない岩鼻の灯台」(2015)、「なまえのないねこ」(2019)など、デビュー作から最新作まで17冊の絵本原画、雑誌の装画など約280点と制作資料を展示しています。

猫たちの毛並み、仕草や表情の精細な筆致、アクリル絵の具の色使いなど、原画ならではの臨場感と、悩み抜いた末ボツになった構図のスケッチなど、制作の苦労に触れることができる絶好の機会です。

猫の視点を通じて、見る者に様々な角度からの視点を示唆する作品群。見る者の心底にある感情と世界観を優しく揺さぶる町田ワールドは、猫好きはもちろん、そうでない人にもお勧めの展覧会でした。

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2025/11/10

深よみ 古賀春江展

久留米市美術館で開催中の「深よみ 古賀春江」展に行ってきました。

Ccf_000116_300古賀春江(1895–1933) は、大正~昭和初期に活動した久留米出身の洋画家です。

善福寺の長男でしたが、地元の松田諦晶に絵を学び、17歳で上京。

久留米出身の画家らが集う来目会で坂本繁二郎、青木繁、高島野十郎らと交流しながら、水彩画に傾倒。22~23歳ころまで水彩画を探究しますが、限界を感じて油彩に転向。

27歳のとき、落選し続けていた二科展で「埋葬」「二階より」が入選し、前衛画家として世に出ました。病弱で精神的な不調に悩まされながら創作を続け、晩年は親交のあった川端康成の援助を受けて闘病し、38歳で早逝。

この展覧会は、作風の変遷を辿り画家の生涯に迫る企画展示です。
序章「古賀春江ってどんな人?」、第1章「水彩画家(1912-1920)」、第2章「松田諦晶との交流(1914ー1922)」、第3章「前衛への道」、第4章「ふたたび松田諦晶」、番外編「古賀春江をとりまく人々」の6部で構成。
初期の水彩画、セザンヌやキュビスム的な作品から、独自の超現実主義に到達したシュルレアリスム的作品まで、多彩な作品群とスケッチ・資料など166点を展示しています。

現実の風景に潜む不安や孤独、幻想など、画家の深層心理を緻密に構成した作品群は、キャンパスにぶつけられた魂の叫びのように感じられました。

この展覧会は、2026年1月18日(日)まで開催されています。

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2025/11/01

没後50年 髙島野十郎展

福岡県立美術館で開催中の「没後50年 髙島野十郎展」に行ってきました。

Ccf_000114_300髙島野十郎(1890–1975) は、大正~昭和期に活動した久留米出身の洋画家です。

東京帝大水産学科を首席卒業後、学者から画家に転向。独学で写実を極め、終生画壇に属することなく「蝋燭」「月」など孤高の精神性を宿した作品を残しました。

晩年は柏市増尾(千葉県)に住み、晴耕雨描の生活。没後、仏教的思想と緻密な写実が融合した作品群が注目を集めました。

この展覧会は、没後50年を記念した過去最大の回顧展です。

プロローグ「野十郎とは何か」、第1章「時代とともに」、第2章「人とともに」、第3章「風とともに」、第4章「仏の心とともに」、エピローグ「野十郎とともに」の6部構成で、「孤高の画家」と呼ばれた野十郎の芸術のルーツを探り、その真髄に迫ります。

青年期や滞欧期、晩年の柏時代など、初公開作品を含め約150点を展示。野十郎が集った坂本繁二郎、青木繁、古賀春江ら同郷の画家らの作品もあり、かなり見応えがありました。「闇を写実で描きたかった」という画家の深層心理に迫る企画で、強烈な個性が訴えかけてきて迫力がありました。

この回顧展は、千葉→福岡→愛知→大阪→栃木→東京の巡回展です。福岡では県立美術館で12月14日(日)まで開催されています。

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2025/10/25

法然と極楽浄土展

九州国立博物館で開催中の特別展「法然と極楽浄土」に行ってきました。

Ccf_000113浄土宗の開祖法然上人(1133~1212)は、平安末期、美作国(今の岡山県)に生まれ、幼少期に争乱で父を失い、父を弔うため出家しました。

比叡山で天台宗の三学(戒定慧)を修めますが、世は乱れ末法思想が広がる中、疲弊した人々が平等に救われる道がないものかと苦悩。

中国唐代の善導大師(613~681)が著した「観経疏」の一節(凡夫でも念仏によって極楽往生できる)に接して、「南無阿弥陀仏」の念仏を称えれば誰もが等しく阿弥陀仏の救済を得ることができる「専修念仏」に至ります。

比叡山を降りて市中(今の知恩院付近)で教えを説き始めたのは43歳のとき。平易で実践的な教えは、貴族から庶民まで多くの人々の支持を集め、弟子たちにより後の浄土宗、浄土真宗、時宗へと受け継がれていきました。

今回の展示は「阿弥陀仏二十五菩薩来迎図(早来迎)」(知恩院)など国宝3点、「選択本願念仏集」(盧山寺)など国重文34点、「一枚起請文」(百万遍知恩寺)など名刹寺院が所蔵する寺宝を集めた貴重な機会です。
令和6年に開宗850年を迎えた浄土宗の歴史がよく分かり見応えがありました。

この特別展は、東京→京都の各国立博物館を巡回し、最後の九州国立博物館で11月30日(日曜)まで開催中です。

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2025/09/16

運慶 祈りの空間―興福寺北円堂展

東京国立博物館で開催中の特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」に行ってきました。

20250916_300この展覧会は、奈良・興福寺に伝わる運慶作の国宝仏像7軀で、鎌倉復興当時の北円堂内陣を再現した企画展です。

中心に据えられた国宝「弥勒如来坐像」は、北円堂(通常非公開)の秘仏本尊で運慶晩年の傑作。今回は60年ぶりの寺外公開です。
その後方左右に佇む国宝「無著菩薩立像」「世親菩薩立像」は、実在した兄弟僧侶をモデルに玉眼を用いた運慶の技術と思想の結晶とされる肖像彫刻です。
これら3軀の仏像は、北円堂八角須弥壇を模して配置されています。

今回の展示では、さらに、かつて北円堂に安置されていた可能性が高い国宝「四天王立像」(現在は中金堂に安置)を四隅に配して、平家の南都焼討(1181)で焼失し鎌倉初期(1210ころ)に復興した当時の北円堂内陣を再現。

見事なまでの祈りの空間に、運慶の仏像芸術の静と動、美と精神性が際立つ企画展示で、見応えがありました。この展覧会は、11月30日(日曜)まで開催中です。

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2025/09/15

江戸☆大奥展

東京国立博物館(平成館)で開催中の特別展「江戸☆大奥」に行ってきました。

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かつて江戸城の奥深くに存在した徳川将軍家の後宮「大奥」。この展覧会は、庶民が想像する世界とは異なる大奥の知られざる真実を、遺された歴史資料とゆかりの品々で紐解く企画展です。

展示は、「第1章 あこがれの大奥」「第2章 大奥の誕生と構造」「第3章 ゆかりの品は語る」「第4章 大奥のくらし」の4部構成です。

第1章では、庶民が憧れ、想像した大奥を錦絵などで紹介。楊洲周延による明治期の浮世絵『千代田の大奥』は、庶民が憧れた大奥の生活を描いた作品で、会期中を通して全40場面を鑑賞できる貴重な機会です。

第3章では、五代将軍徳川綱吉が側室の瑞春院に贈った刺繍掛袱紗全31枚(国重文)を展示。このほか、歴代の御台所や側室、絵島生島事件で知られる絵島、十三代将軍家定に仕えた瀧山など、実在した大奥の女性たちゆかりの品々が一堂に会しています。

「そろそろお話しましょうか。わたくしたちの真実を」の謎めいたサブタイトルのとおり、閉ざされた空間で、権力の狭間に生きた女性たちの栄枯盛衰、喜怒哀楽、美意識と文化を体感させる華やかな展覧会でした。NHKドラマ10「大奥」の御鈴廊下のセットや衣装の展示も大人気でした。

この特別展は、9月21日(日曜)まで開催中です。

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2025/07/21

九州の国宝 きゅーはくのたから展

九州国立博物館で開催中の「九州の国宝・きゅーはくのたから」展に行って来ました。

Ccf_000105開館20周年記念の企画展で、九州・沖縄ゆかりの国宝と、同館が所蔵するイチオシの品々を紹介する特別展です。

展示は「第1章 九州・沖縄の国宝」「第2章 研究員のイチオシ」「第3章 キャラ立ち☆われらQT9」の三部構成です。

第1章では、漢委奴国王の金印、沖ノ島の金製装飾品、日本最古とされる太宰府観世音寺の梵鐘、鎌倉期の蒙古襲来絵詞、琉球王尚家の紅型衣装など、九州と沖縄の国宝63点が大集結。

第2章は、平安期の男女神像、江戸期の南蛮船図屏風、天神山古墳の埴輪たちなど、各分野の研究員がイチオシの所蔵品46点を紹介。

第3章では、大宰府政庁の鬼瓦、高麗の地蔵菩薩遊戯坐像、対馬宗家の人形人参、葛飾北斎の日新除魔図24枚など、九博コレクションの中でも個性派の9点を紹介。

普段は現地の博物館や東京・京都の博物館に行かなければ見ることのできない宝物が一堂に会し、とても見応えがありました。

この特別展は、7月5日~8月31日まで開催しています。

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