玖珠・久留島武彦記念館
児童文学者・久留島武彦の記念館(大分県玖珠町)を訪ねました。
久留島武彦(1874~1960)は、旧豊後森藩主の孫に生まれ、少年期に宣教師の影響で児童教育に興味を持ち、関西学院で教育を学びました。
日清戦争中に従軍記を雑誌「少年世界」に寄稿。その後、児童読み物を発表。明治36年、日本で初めて口演童話会やお伽芝居(児童演劇)を開催。
欧米の童話文化に影響を受けつつも、日本の風土や価値観に根ざし、子どもたちに「善悪の判断」や「思いやりの心」を育む氏の理念は、人々の共感を呼び、氏の再話は「くるしま文学」と呼ばれて学校や家庭で広く親しまれました。
東京・青山に幼稚園を設立し、日本で初めてボーイスカウトの制度を紹介するなど、児童教育の普及にも尽力。デンマークでアンデルセンの再評価を訴え「日本のアンデルセン」と呼ばれました。
「子どもの膝の前の友達」となるべく、全国を巡り童話や児童文学を子どもたちに語り聞かせる口演活動を亡くなる直前まで続け、昭和35年に神奈川で没(享年76歳)。
「久留島武彦記念館」では、氏の生涯と業績を紹介。玖珠町では、毎年、童話碑の前で日本童話祭が開催されています。
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