鹿屋・鹿屋航空基地史料館
海上自衛隊鹿屋航空基地史料館(鹿児島県鹿屋市)を訪ねました。
九州最南端の鹿屋には、昭和11年(1936)に鹿屋海軍航空隊が置かれ、戦時中は九州各地の航空隊の総司令部として機能しました。
戦局の悪化に伴ない、昭和19年(1945)10月、初めての神風特別攻撃隊が鹿屋基地から出撃。レイテ沖で米空母艦隊に突入し戦果を挙げます。
当初は各搭乗員の判断に委ねるとされた特攻は、沖縄戦が始まる昭和20年2月に第五航空艦隊司令部が置かれると、鹿屋から各基地へ命令として下されるようになります。鹿屋基地からは、桜花部隊を含め、最多の908名が出撃しました。
現在は海上自衛隊鹿屋航空基地になり、史料館が開設されています。
2階展示室には、鹿屋から出撃した特攻隊員の遺書や写真、零戦五二型(実機2機からの復原機)などを展示。戦争の実相と命の重さを今に伝え続けています(写真は、零戦の栄発動機)。
1階展示室では、海自航空部隊の活動を紹介しています。
屋外には、退役したヘリや対潜哨戒機P-2J(川崎重工製)、救難飛行艇US-1A(新明和工業製)など15機と、旧海軍「二式大艇十二型」(旧川西航空機製)を展示。この二式大艇は、終戦時に米軍が詫間海軍航空隊(香川県)で接収した31号機で、昭和54年に返還された世界唯一の残存実機です。
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