佐世保・セイルタワー
旧海軍の鎮守府が置かれ、軍港として栄えた佐世保。現在は、海上自衛隊の佐世保地方総監部があり、対馬海峡と九州・沖縄近海の防衛を担っています。
セイルタワー(海上自衛隊佐世保史料館)は、旧佐世保水交社跡にあります。水交社は、海軍士官の宿泊や外国武官の接待に使われた洋館で、六角形の塔屋など当時の面影が残っています。
史料館は7階建のビルで、最上階から順に見学しながら降りる方式です。
展示は、7階「映像ホール」(広報VTR)、6階「幕末~海軍創設」と佐世保鎮守府史料、5階「日清・日露戦争」と海軍史料、4階「太平洋戦争」と海軍史料、3階「海上自衛隊のあゆみ」と艦艇模型、2階「海上自衛隊の任務・活動」と史料閲覧室、1階「企画展示」と佐世保地方隊史料となっています。
3階には護衛艦「くらま」のコーナーがあります。ヘリ搭載型護衛艦DDH-144「くらま」(5200t)は、しらね型の2番艦で、36年間佐世保を母港とし、平成29年(2017)に引退。除籍後は標的艦となり役目を終えましたが、艦橋内部が館内に再現され、主錨が玄関脇に展示されています。
全フロアとも展示資料が多く、動画やパネルの解説が詳しいので、じっくり見ると半日では足りません。
個人的には、他で見ることの少ない幕末の海軍創成期の史料が詳しく、幕府海軍に比して佐賀藩・久留米藩・熊本藩など九州諸藩の海軍力が高かったことが分かり、とても興味深く見学しました。
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