世界遺産 大シルクロード展
福岡アジア美術館で開催中の「世界遺産 大シルクロード展」に行ってきました。
日中友好45周年の記念企画で、シルクロードの世界遺産登録(2014)後、初めて中国国外で開催される大規模展です。
古代から東洋と西洋を結ぶ重要な交易ルートで、多様な民族と文化が融合したシルクロード。
今回、洛陽、西安、蘭州、敦煌、新疆など各地で発見されたシルクロードの至宝が来日。金銀宝飾、青銅器、ガラス、陶磁器、壁画、絵画、染織、経典、仏像など、中国の一級文物(国宝)45点が公開されています。
展示は第1部「民族往来の舞台~胡人の活動とオアシスの遺宝」、第2部「東西文明の融合~響き合う漢と胡の輝き」、第3部「仏教漸の遥かな旅~眠りから覚めた経典と祈りの造形」で構成。
隊商を組み砂漠を往来した胡人(騎馬遊牧民族)がもたらした金杯の造形。砂漠のアスターナ古墳群から出土した絹織物に、乾燥した砂漠のおかげで古代の繊維も朽ちずに残ることに驚きます。漢~唐、特に多民族国家だった唐時代の、西方の造形と唐風の装飾が融合した精緻な工芸品が目を引きました。
この企画展は、東京富士美術館と中国9省2自治区の27博物館・研究機関が協力。一級文物(紀元前8~11世紀)と、日本が遣唐使で学んだ唐の文化を体感できて、見応えがありました。
大シルクロード展は、福岡アジア美術館で3月24日(日)まで開催。その後、東北歴史博物館~愛媛県美術館~岡山県立美術館~京都文化博物館と巡回します。
| 固定リンク | 0