八女・福島の燈籠人形
福岡県八女市・福島八幡宮で奉納された「八女福島の燈籠人形」(国重要無形民俗文化財)を撮影。
【現地案内板の説明】
「燈籠人形は延享元年(1744)に八幡宮放生会に奉納されたのが初まりで、当時は至って簡素な設備をなし燈火を点じ飾人形を陳列奉納したものであったが、次第に改良され飾付人形から棒、糸によるカラクリ仕掛けの人形を動かすようになったものである。
燈籠人形が郷土の民俗芸能として高く評価されるのは古い伝統だけではない。豪華な二階建の屋台が一本の釘や鎹(かすがい)も使わないで自由に組立て解体できるようになっていて、この屋台の中で囃子にあわせて人形をあやつるものであり全国に例がないとされている。屋台が出現したのは明和年間(1772頃)といわれ、現在のようになったのは天保年間(1835頃)である。
この屋台の二階には囃子方十五人、人形遣いは横遣い下遣いに分かれ、横遣いが東西それぞれ六人計十二人、下遣いは人形一体に六人を配し、その他背景係等総勢四十人から五十人が出演、囃子方の地唄につれて人形が踊るのである。屋台の壮麗美と人形が舞うカラクリの精巧さは、まさに優雅で嘆賞久しうするものである。」
【今年の進行スケジュール】
9月23日(金)~25日(日)の三日間、演目は「春景色筑紫潟名島詣」
13:30~ 第1回公演
15:00~ 第2回公演
16:30~ 第3回公演
19:00~ 第4回公演
20:30~ 第5回公演
【メモ】
屋台の提灯に灯が入る夜公演(第4回・第5回)を撮影。舞台正面の観覧席と石垣席は整理券が必要(先着順)。開演前に簡単な説明があり、前しゃぎりの演奏で幕が開く。演目は、春の名島神社に詣でた大名(飾人形)一行が海沿いの茶屋でまどろみ、夢に弁財天が現れて金財童子とともに舞い遊ぶストーリー。公演時間は約30分。各回の終了後、二階から子供たちに風船を撒く。舞台下(下遣い)・左右の舞台袖(横遣い)・二階(囃子方)は板戸や障子で中は見えないが、最終日の千秋楽のみ、すべてが開け放たれて上演される。
今年はコロナ禍で3年ぶりの奉納。境内には露店が立ち並び、大勢の見物客で賑わっていた。祭礼を撮るカメラマンは2人程度。臨時Pあり(八女市役所と伝統工芸館)。