企画展「オビシャはつづくよ400年~年のはじめの村まつり~」
関宿城博物館(野田市)で開催中の企画展「オビシャはつづくよ400年~年のはじめの村まつり」に行ってきました。
この企画展は、南関東の利根川流域を中心に見られるオビシャ行事を、名前の謎・地域差の謎・組織の謎・儀式の謎・始まりの謎・村の願いと楽しみのテーマに分けて考察。オビシャの本質に迫る好企画です。
この日は、関連事業として行われた講演会「オビシャ、四百年 祭りのはじまり、村の歴史」を聴講。講師は民俗学者の水谷類氏(元明大講師)です。
柳田国男はオビシャの原型は歩射(弓射)の神事であるとしましたが、弓射を伝えない地域が多いのは何故か、南関東に集中している理由、各地域のトウワタシ儀式に共通性が見られるのは何故か、400年以上遡れないのは何故かなど最新の研究成果を紹介。
オビシャ行事を撮影していると地域ごとに弓射・作り物・盃事など様々な形態があり、柳田説に違和感を感じていた私には、とても勉強になりました。
講演会の前、講師の展示解説に同行させてもらいましたが、まだまだ知らない形態のオビシャがたくさんありました。詳細な図録(800円)は、数少ないオビシャをまとめた資料として必携です。
この企画展は、12月1日まで開催しています。
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