ヒロシマ
夏のよく晴れた日、広島の平和記念資料館を訪ねました。
今年4月にリニューアルしたと知り、広島で中~高校時代を過ごした者としては見ておかねばと思い、40年ぶりの再訪となりました。
リニューアル前は、被爆再現人形と瓦礫のジオラマの印象が強烈で、ショックを受けながらも原爆の凄惨さが伝わって、平和への想いを新たにしたものでした。
今回のリニューアルでは、被爆再現人形が(賛否両論ありながらも)撤去され、造作資料に替えて遺品や写真などの実物資料で、人々が「生きていた証」を感じさせる展示になっています。
順路も見直され、最初にヒロシマの被爆の実相を、最後に核兵器の現状に変更されました。短時間で回る見学者が多いのでより効果的に工夫したとのこと。時代とともに伝え方は変化しても、「歴史」とともに「記憶」をしっかり受け継ぐことの大切さを実感しました。
なお、館内は写真撮影可ですが、実物資料は遺品でもあるのでにカメラを向けるのが憚られ、写真はありません。
原爆死没者慰霊碑には、昔と変わらず「安らかに眠って下さい 過ちは繰り返しませぬから」と刻まれています。手を合わせながら、キャロル・グラック教授(米コロンビア大)の言葉「抽象的に『繰り返さない』と言うだけでは決して十分でない。なぜそれを防ごうとしないのかという、現在における我々の人間としての責任の話である」の意味を考えていました。
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