市川・里見公園の紫烟草舎
市川市の里見公園にある北原白秋の旧宅「紫烟草舎」を訪ねました。
北原白秋(1885-1942)は、旧柳川藩(福岡県柳川市)の商家に生まれ、早稲田大学に進学。24歳のとき詩集「邪宗門」を発表。26歳で発表した詩集「思ひ出」は、文壇で高い評価を受け、出世作となりました。
白秋は、大正5年(1916)5月~6月ころまで市川・真間の亀井院で暮らし、その後、小岩に移りました。小岩の旧宅「紫烟草舎」が、里見公園に移築されています。
【現地案内板の説明】
「『からたちの花』『砂山』などの作詩で親しまれている詩人・北原白秋(明治18年~昭和17年)は大正5年の夏から約一年間、当時小岩にあったこの離れにおいて、すぐれた作品の創作を続けた。白秋自身、紫烟草舎と名づけたこの建物はその後、江戸川の改修工事のためにとりこわされ、解体されたままになっていた。たまたま、本建物の所有者、本市在住の湯浅伝え焏氏の厚意ある提供を受けた市川市は白秋をしのぶようすとして、家の間どり、木材などすべて当時のままに、ここ里見の地に復元した。復元の地をここにもとめたのは小岩に移り住む前白秋が真間の亀井院に住んでいたこと、小岩に移ってからも対岸の江戸川堤から眺めるこの里見の風景や万葉の昔よりゆかりの深い葛飾の野を、こよなく愛していたことによる。」(市川市・市川市観光協会)
紫烟草舎は常時公開でないのが残念ですが、天気が良い日などに公開されることがあるので再訪したいと思います。