タイ・仏の国の輝き展
妻と一緒に、上野・東京国立博物館で開催中の「タイ~仏の国の輝き」展に行ってきました。
この特別展は、日タイ修好130周年を記念した巡回展(九州→東京)です。
タイの17国立博物館が所蔵する門外不出の仏教美術コレクションを、「タイ前夜 古代の仏教世界」「スコータイ 幸福の生まれ出づる国」「アユタヤ 輝ける交易の都」「シャム 日本人の見た南方の夢」「ラタナコーシン インドラ神の宝庫」の5つのテーマに分けて紹介しています。
タイに仏教が伝わったのは、日本より早い5世紀ころ。古来のヒンズー教と融和したり、王朝の変遷(ドヴァーラヴァティー王朝(7~9世紀)→アンコール王朝(9~13世紀)→スコータイ王朝(14~15世紀))とともに王権と密接につながっていきました。強大なアユタヤ王朝(15~18世紀)は、仏法をもって国を治め、偉大な王を表した「宝冠仏陀坐像」(王族の装飾を身に纏った仏陀像)が作られたりしました。
タイは国民の95%が仏教徒だそうですが、日本の大乗仏教(他力本願)と異なり、上座仏教(自身が仏陀の教えを実践することで修行し、修行を積むほど救われる)で、仏像=仏陀像ですから如来像や菩薩像はありません。
スコータイ期の「遊行像」(歩いている仏陀像)も、日本では見ない珍しい形態で必見です。
日本にいながら、古代~近代までのタイ仏教美術を体感できる貴重な機会です。
この特別展は、8月27日(日)まで開催しています。
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