京都・秋の旅(洛北・洛中編)
大原から洛北の上賀茂神社へ。
上賀茂神社は、賀茂別雷大神を祀り、その母神・玉依姫を祀る下加茂神社とは親子関係にあります。
伊勢神宮に次ぐ社格を誇り、古来から平安京の守り神とされました。伊勢の斎宮に倣って加茂斎院が置かれ、その斎王代の行列を再現した葵祭(5月)が有名です。
今回は夜間特別参拝で、普段入れない本殿・権殿(いずれも国宝)まで進み、神職の説明と修祓を頂きました。本殿の扉を守る青い狛獅子が珍しかったです。
今年は21年ごとの式年遷宮で、社殿の屋根が葺き替えられました。権殿は、その間に御神体が移る仮宮で、本殿と仮宮が常時並び建つ例は珍しいそうです。
続いて橋殿や細殿も見学。細殿の前に盛った立砂(上の写真)は、加茂別雷大神が降臨した神山(こうやま)を模しています。頂に松葉を立てて陰陽一対とし、盛り塩の起源とされます。
この日は庭園(渉渓園)も特別にライトアップ。神職によれば、こちらの紅葉も今年は色づきが今ひとつ…。
この後、いったんホテルに戻り、夜の祇園へ。
四条通は夜も大渋滞で、途中でタクシーを降りて歩きます。八坂の塔(法観寺)や八坂神社に立ち寄り、祇園のしゃぶしゃぶ屋さんで遅い夕食。京都の街は深夜まで大勢の観光客で賑わっていました。
二日目は、洛中の北野天満宮と嵯峨野~大原野を巡ります。
北野天満宮は、天暦元年(947)、菅原道真公を祀って創建された全国天満宮の総本社です。和魂漢才の菅公にちなみ、学問の神として崇められています。
八棟造(権現造)の社殿は、楽の間・拝殿・石の間・本殿が一つになった桃山期の建築(国宝)。境内には、菅公の京の邸宅「紅梅殿」と、太宰府へ去る際に別れを惜しんだ「別離の庭」が復元されています。
北野天満宮では、天正年間に豊臣秀吉が大規模な茶会(北野大茶湯)を開いたり、御土居(土塁)を築いたり、慶長年間には秀頼が社殿を造営したりしています。
紅葉シーズンは史跡・御土居のもみじ苑が公開されています。紙屋川の鶯橋と紅葉が織りなすロケーションが人気ですが、ここも色づきは5割くらい…。それでも、朝は人が少なめでゆっくり散策できました。
次は、嵯峨野へ向かいます。
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