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2015/06/29

九十九里・いわし資料館

望月定子美術館から、「海の駅・九十九里」に新設されたいわし資料館へ立ち寄ります。

20150629かつて九十九里町には、世界初のいわし専門の博物館(町立九十九里いわし博物館)がありました。昭和57年に開館し、いわしの生態や漁法、九十九里の習俗などを紹介していました。
平成15年に3000匹のいわしが泳ぐ大水槽が設置され、天皇皇后両陛下も来訪されて話題になりました。平成16年、館内で漏出天然ガスが爆発して大事故となり、以来、ずっと休館中でした。

博物館は現在も「休館中」ですが、その収蔵品は平成27年4月にオープンした海の駅・九十九里内の「いわし資料館」に移され、展示公開されています。
目玉だったいわしの大水槽も復活。館内には、漁具や民具、ジオラマや万祝着などを展示して、九十九里のいわし文化を紹介しています。

1階の資料館で学んだ後は、2階の食体験コーナーへ。
地元の食堂3軒が、片貝漁港の新鮮な魚を使った料理を提供しています。メニューは少しずつ違い、店頭で競い合いながら客を呼び込んでいて面白いです。
ちょうど「入梅いわし」(脂が乗って一番美味しい)の時期なので、交渉してOKしてくれた1軒でメニューになかったいわしフライ定食を美味しく頂きました(生魚は苦手…)。

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2015/06/28

九十九里・望月定子美術館

梅雨の合間の日曜日、妻と九十九里町片貝の望月定子美術館に行ってきました。

20150628九十九里の海をこよなく愛した「海の家の画家」望月定子さん(1919~2008)が、平成7年に開設した私設美術館です。

作家は、九十九里町に生まれ育ち、62歳の時、兄から経営を引き継いだ海の家・大野屋が「殺風景で淋しいので、襖に絵でも描いて飾ったら…」と思い立ち、自己流で襖に浜や廃船を描き始めたそうです。
後に本格的に画法を学び、県展ほかに入選。大病を患いましたが、「九十九里の全てを描き残したい」と絵筆を離すことなく、78歳の時、私費を投じて美術館を開設。終生をかけて全力で浜の姿を描き続けました。

訪れた常設展では、初期の作品から絶筆まで、年代順の展示で作風の変化がよく分かる構成になっていました。
山や花を描いた作品もありますが、やはり九十九里を描いた作品は特別です。激しい油彩のタッチの中に作家の情熱と優しさが伝わってきます。

館長は、作家の二女・やす子さん。作家のエピソードなど貴重なお話を伺うことができ、作家と作品への理解が深まりました。浜の今昔の変遷に想いを馳せながら、レモングラスのハーブ・ティーを頂きました(ありがとうございました)。

美術館は、木~日曜日の10:00~17:00まで(夏期)。看板犬のクッキー君(トイプードル)がお出迎えとお見送りをしてくれます。

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