芝山・あらい祭り
芝山町山田地区で行われた「あらい祭り」を撮影。
旧暦11月吉日、地区の人々が集まり、鎮守大宮神社に厄除けと五穀豊穣を祈願する行事で、江戸末期から続くと伝わります。
当時、村に災厄(子供の早世や大火)が続き、多古・日本寺の修行僧から「神社で厄除けと五穀豊穣を祈願せよ」と教えられ、嘉永三年十一月に祭事を行ったところ、災厄が去って村が栄えたのが始まりとされます。
当番家に村人が集まり、「神の物」(大根で作った男女の性器)を飾り、子宝に恵まれ子孫繁栄の願いを込めながら、皆で「神の食」(精進料理)を食べます。
新旧年番の引継ぎ(トウワタシ)が行われると、いよいよ神社へ移動します。
子供たちは、神社にカヤヤグラを立て、大根の輪切りを準備して、道々大人たちを迎え撃ちます。子供たちが力いっぱい大根を投げつけ、大人たちはゴザで神主を守りながら神社へ進みます。「あらい(=荒い)祭り」とか「大根祭り」と呼ばれる所以で、子供たちが元気に育っている証(あかし)とされます。
神主が神社に到着すると、カヤヤグラに火が放たれます。拝殿では、神事と紐解き(七五三)の子供たちの成長祈願が行われます。
【この日の進行スケジュール】
11:00~ 神の物、神の食(この間、獅子が出る)(山田集会所)
13:00~ 大根投げ→拝殿神事(大宮神社)
14:00ころ 終了
【メモ】
現在は、毎年12月14日に催行。山田集会所で「神の食」とトウオクリが行われる。トウ(年番)は、山田地区の荒場組・沖組・戸崎組・田向組・一本松組が順番に担当。ホントウ(年番)が主催し、シタトウ(昨年の年番)、ウケトウ(来年の年番)が協力する。その年の新妻が「神の物」を前に置いて「神の食」を食べ、子宝を願うとされるが今年は該当者なし。同じ膳が見学者にも振る舞われた。途中で獅子が出るが舞はない。拝殿での紐解き祝いは該当する子供がおらず神事のみが行われた。
見学者は地区の皆さんほか数人、カメラマンは町広報さんほか15人。子供たちの大根投げではカメラマンが周囲に殺到し、牧歌的な構図は無理かも。集会所前に駐車場あり。詳しく教えて頂いた上「神の食」の膳までご馳走になり、地区の皆さん、ありがとうございました。
※詳細記事は、本宅サイト「ぐるり房総」に掲載しています。
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