仏像半島 房総の美しき仏たち
千葉市美術館で開催中の「仏像半島・房総の美しき仏たち」展に行ってきました。
1999年の「房総の神と仏」展の続編とも言うべき企画で、房総における仏教の伝播と発展をテーマにしつつ、仏像の持つ意味や美術的な造形美にも迫る意欲的な展示になっています。
展示は、仏教文化の曙光(白鳳仏)→平安仏・造像活動の開花(平安~鎌倉初期)→鎌倉期以降の展開(鎌倉~南北朝期)→七仏薬師と妙見菩薩→房総の鋳造仏と上総鋳物師→房総の仏教絵画→房総が生んだ法華の傑僧たち→波の伊八に分かれています。
展示総数は150体250点(うち国重文18点、県文化財33点、市町村文化財14点)で、普段開帳されない又は六十年や三十三年に一度しか開帳されない秘仏もあって、三年間かけて県内各寺院を説得したというだけある素晴らしい内容でした。
仏像に詳しくない私にも、時代ごとの造形の変遷がよく分かりました。
また、いつか見たいと思っていた栄町・龍角寺の薬師如来座像(白鳳期、重文)、銚子・常灯寺の薬師如来像(平安後期、重文)、印西・松虫寺の七仏薬師如来像(平安末期、重文)、館山・那古寺の千手観音菩薩像(鎌倉期、重文)を間近で拝観できて良かったです。
仏像半島・房総の美しき仏たち展は、6月16日までです。
※チラシの写真は富津・東明寺の薬師如来立像と十二神将立像です。
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