香取・おらんだ楽隊
水郷佐原水生植物園の「水郷佐原あやめ祭り」で行われたおらんだ楽隊を撮影。
旧佐原・扇島地区に伝わる神楽(=お囃子)で、西洋風の出で立ちからおらんだ楽隊と呼ばれます。
もともと扇島地区の人々は、香取神宮の式年神幸祭の船渡御で御座船を曳く引舟隊の神楽を務めており、「香取神宮御座船引船隊」が正式な名称です。
現在のような形になったのは、江戸末期~明治初期ころで、神楽に洋風の音楽を取り入れて演奏したのが始まりとも、戊辰戦争で負傷した水戸藩官軍の鼓笛手が、当地の病院に入院中に伝えたとも云われています。
赤い陣羽織にぶっさき袴、手甲と脚絆をつけ、頭に鉢巻きという出で立ちで、旗を先頭に行進しながら演奏します。楽器は洋式の大太鼓・小太鼓と篠笛で、曲目は「なみあし」「はやあし」「かけあし」「がいせん」の4曲を歩調に合わせて奏でます。
扇島地区の農家の長男が伝承し、現在は扇島神楽隊の皆さんが伝統を守っています。時代の変化を取り入れた芸能として貴重な存在で、県無形民俗文化財です。
【この日の進行スケジュール】
10:00~10:15ころ おらんだ楽隊(行進)
13:30~14:00ころ おらんだ楽隊(サッパ舟~行進)
【メモ】
この日は「あやめ祭り」オープニングでの公開。東関東道を潮来ICで降り、10時15分に現地入り。公式サイトでは午前の部は10時半からとなっていたが、10時からに変更され終わったところだった。午後の部はゲート前からサッパ舟で佐原囃子を奏でながら園内水路を1周半して、園内奥の船着場に上陸。そこから「なみあし」でゲートまで行進して終了。香取神宮神幸祭でも「かけあし」は聞いたことがないので、大太鼓の奏者に尋ねたところ、「大きな楽器を抱えて駆け足するのは大変で、滅多にやらない」とのこと。なるほど昔と違いメンバーが高齢化しているので無理もありません。この日の観光客は少な目で珍しそうに眺めていた。カメラマンは3人。駐車場あり。あやめは一分咲き?で見ごろはまだ先。
※詳細記事は,本宅サイト「ぐるり房総」に掲載しています。
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