松阪・本居宣長記念館
再び城内に戻り、本居宣長記念館へ。
江戸中期の国学者・本居宣長(1730~1801)は、松阪の木綿商の家に生まれました。
23歳で京に出て医術を学び、28歳で松阪に戻り開業。診療の傍ら、29歳で賀茂真淵に師事し、古典研究の道を究めた「もの学び」の人です。
特に、35歳から35年間かけて完成させた古事記伝全44巻は、古事記初の体系的な研究で、その業績は現代にも引き継がれています。
魚町にあった旧宅は、伊勢神宮に行幸した明治天皇が立ち寄った際、整備と保存を命ぜられ、明治42年(1909)に松阪城跡に移築されました。
公開されている1階には、当時としては大変珍しいガラス製の天窓や自家風呂があり、裕福な家柄が偲ばれます。
2階の書斎「鈴屋」(上の写真)は、思索に疲れた宣長が床柱にかけた鈴の音で頭を休めたことからその名があります。床の間には「県居大人(賀茂真淵)之霊位」の軸をかけ、師匠を忘れず勉学に励んだようです。
旧宅に併設の記念館では、古事記伝の直筆本など国重文の貴重な資料がたくさん展示されていました。最近、古事記に関する本を集中的に読んだので、とても興味深く、資料として展示目録を購入。
次は、城跡内の松阪市立歴史民俗資料館(右の写真)に立ち寄りました。
重厚な建物は、明治45年(1912)築の旧飯南郡図書館で、市の登録文化財です。
商都・松阪の歴史を伝える豪商の看板や、伊勢白粉(おしろい)の実物、松阪木綿の機織り道具などが展示されています。
この日は松阪泊。夜は市内で松阪牛を堪能しましたが、地元ではすき焼きかホルモンが主流とか。ちょっと意外でした。
明日は伊勢神宮に詣ります。
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