佐倉の山車人形展
佐倉市立美術館で開催中の「佐倉の山車人形展」に行ってきました。
毎年10月第二金~日に行われる佐倉の秋祭りでは、六町(上町・肴町・二番町・横町・弥勒町・仲町)から山車が出て、城下町を引き廻されます。
今回は、これらの山車人形6体を一堂に集めた企画展示です。
ポスターの人形は、左回りに
横町の「石橋(しゃっきょう)」=製作年不祥、人形師は古川長延。獅子の面をつけ、足を上げて踊る姿は、石橋を超え文殊菩薩の浄土に入る寂昭法師を迎えて獅子が舞う能の一場面。
上町の「日本武尊」=嘉永三年、人形師は二代目仲秀英。頭に鏡、首に勾玉、腰に草薙の剣、手に弓を持った東征中の姿。
二番町の「玉ノ井龍神」=制作年・人形師不祥。頭に大龍載、悪尉(老翁)の面をつけ、左手に釣針、右手に鹿背杖を持ち、なくした釣針を見つけた山幸彦を海神が祝福する能の一場面(写真では面を外してますが)。
仲町の「関羽」=制作年不祥、人形師は三代目原舟月。長い髭、手に巨大な青龍偃月刀を持ち、後に関帝となった三国志の武将。
肴町の「竹生島(ちくぶじま)龍神」=制作年不祥、人形師は横山朝之。頭に龍載、黒髭の面をつけ、両手で珠玉、背に打杖を持ち、琵琶湖の竹生島に詣でた朝廷の臣下を龍神が祝福する能の一場面。
弥勒町の「八幡太郎義家」=明治七年、人形師は三代目仲秀英。頭に烏帽子、小具足に箙(矢の入れ物)をつけ、奥州征伐中、勿来の関で遠望する鎮守府将軍・源義家。
これらの山車人形を間近で見る機会は少ないので、人形の裏側や面の隅々をじっくり見学できて貴重な機会でした。現地配布のパンフレットがまた秀逸。カラー刷りで解説が詳しく、これだけでも行った甲斐がありました。
佐倉の山車人形展は、2月7日(火)から3月4日(日)まで開催中です。
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