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2012/02/25

佐倉の山車人形展

佐倉市立美術館で開催中の「佐倉の山車人形展」に行ってきました。

20120225_3毎年10月第二金~日に行われる佐倉の秋祭りでは、六町(上町・肴町・二番町・横町・弥勒町・仲町)から山車が出て、城下町を引き廻されます。

今回は、これらの山車人形6体を一堂に集めた企画展示です。

ポスターの人形は、左回りに
横町の「石橋(しゃっきょう)」=製作年不祥、人形師は古川長延。獅子の面をつけ、足を上げて踊る姿は、石橋を超え文殊菩薩の浄土に入る寂昭法師を迎えて獅子が舞う能の一場面。

上町の「日本武尊」=嘉永三年、人形師は二代目仲秀英。頭に鏡、首に勾玉、腰に草薙の剣、手に弓を持った東征中の姿。

二番町の「玉ノ井龍神」=制作年・人形師不祥。頭に大龍載、悪尉(老翁)の面をつけ、左手に釣針、右手に鹿背杖を持ち、なくした釣針を見つけた山幸彦を海神が祝福する能の一場面(写真では面を外してますが)。

仲町の「関羽」=制作年不祥、人形師は三代目原舟月。長い髭、手に巨大な青龍偃月刀を持ち、後に関帝となった三国志の武将。

肴町の「竹生島(ちくぶじま)龍神」=制作年不祥、人形師は横山朝之。頭に龍載、黒髭の面をつけ、両手で珠玉、背に打杖を持ち、琵琶湖の竹生島に詣でた朝廷の臣下を龍神が祝福する能の一場面。

弥勒町の「八幡太郎義家」=明治七年、人形師は三代目仲秀英。頭に烏帽子、小具足に箙(矢の入れ物)をつけ、奥州征伐中、勿来の関で遠望する鎮守府将軍・源義家。

これらの山車人形を間近で見る機会は少ないので、人形の裏側や面の隅々をじっくり見学できて貴重な機会でした。現地配布のパンフレットがまた秀逸。カラー刷りで解説が詳しく、これだけでも行った甲斐がありました。

佐倉の山車人形展は、2月7日(火)から3月4日(日)まで開催中です。

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2012/02/12

市川・葛飾八幡宮の初卯祭

市川・葛飾八幡宮で行われた「初卯祭」を撮影。

20120212葛飾八幡宮は,平安期に宇多天皇の勅願で京都石清水八幡宮の別宮として下総国葛飾郡に鎮座した古社です。応神天皇,神功皇后,玉依比売命を祀り,下総国司が公式行事として祭儀を行いました。

初卯祭は,重要な儀式の一つで,毎年立春後の最初の卯の日に,八幡神(=応神天皇)の誕生を祝います。葛飾八幡宮では,宮司舞と湯花神事が執り行われます。

宮司舞は,宮司が御幣と神鈴を持って舞い,五穀豊穣や無病息災を祈願します。
湯花神事は,境内の大釜で煮立った湯を熊笹で参詣者に振りかけ,この湯玉を浴びるとその一年は無病息災と云われます。人々は,大釜の四隅に立てた青竹の小枝を争ってもぎ取り,家の屋根に立てたり,田畑の水口に挿したり,神棚に祀って家内安全を祈ります。

【この日の進行スケジュール】
12:30~ お囃子(神楽殿)八幡囃子保存会
13:00~ 初卯祭
神事(拝殿)→宮司舞(拝殿)→湯花神事(境内)→巫女舞奉納(神楽殿)→餅撒き→御奉謝(甘酒)
14:30ころ 終了

【メモ】
拝殿神事~宮司舞は,手前に関係者が並び,中の様子はよく見えずじまい…。宮司舞は,まず御幣と鈴を持って舞い,熊笹を湯に浸した後,熊笹を持って舞う模様(って,ちゃんと見えなかったので)。湯花神事は,始まる前から大釜の回りは人垣でいっぱい。神職が熊笹で四方に向かって湯を振りまく。青竹の小枝の争奪戦は熾烈。神楽殿で巫女舞(朝日の舞)を奉納。その後,御奉謝行事。八幡囃子保存会さんのお囃子で盛大に餅が撒かれ,甘酒が振る舞われて終了。
見物人は200人前後,カメラマンは15人くらい。人が多すぎて撮るのも見るのもひと苦労。神社に駐車場なし(祈祷者専用のみ,他は近くのコイン駐車場を利用)。
今回はD40+AF-S18-55mmf3.5-5.6G,SB-600を使用したら,シャッターのタイムラグや測光方式・ストロボの調光値の変更など,とっさの操作に戸惑い撮影のリズムが狂いっぱなし。祭事撮影は慣れた機材でないとダメと反省。
※詳細記事は,本宅サイト「ぐるり房総」に掲載しています。

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2012/02/11

千葉・三代王神社の神楽

千葉市花見川区武石の三代王神社で奉納された神楽を撮影。

20120211【千葉市HPの説明】
「花見川区武石町にある三代王神社に伝わる神楽です。神社境内には神楽殿があり、2月の春祭と10月の秋祭にここで神楽が奉納されています。当社の神楽は三山神楽(船橋二宮神社の十二座式の神楽)の系統で、三山の神楽師から教えられたと伝えられています。現在は主に上記の八座を奉納していますが、周辺の畑町子安神社の神楽や検見川神社の神楽とも形態がよく似ており、もとは十二座あったものと考えられます。
当地での神楽の起源については、定かではありませんが、文政八年(1825)遷宮の時に神楽が奉納されたとの記録もあり、江戸時代後期には当地で神楽が行われていたようです。武石地区では今日に至るまで農業後継者を中心にこの神楽が大切に伝えられてきました。
神楽は地域の災厄を払い、平和と子孫繁栄、豊作等を祈る内容となっており、最後に行われる餅蒔きには地元の子供たちなどが大勢詰めかけ餅を取り合います。
長く当地域において守り伝えられてきた神楽で、当地域にとっては無くてはならないものとなっています。」

【この日の進行スケジュール】
13:30ころ~ オビシャ(羽衣神社=真蔵院内)
15:00ころ~ オビシャ(三代王神社)
弓射→拝殿神事
16:00~ 神楽奉納
巫女舞→衢神六合堅目舞(ちまたのかみろくごうかためのまい)→老翁悪神払舞(ろうおうあくしんはらいまい)→稲倉魂神五穀種蒔舞(いなくらしこめのかみごこくたねまきのまい)→山神豊楽餅投舞(やまのかみほうらくもちなげのまい)
17:10ころ 終了

【メモ】
この日は春祭で,武石地区のオビシャの後,現在伝わる八座のうち五座を奉納。地元カメラマンさんによれば例年より1時間ほど短かった模様。船橋・二宮神社の神楽と似て,面と衣装が華やか。楽人は太鼓1,鼓1,笛1。後継者養成が急務のようで,随時募集中。神楽殿は正面・左右の三方が開放。床が高く,2段の脚立を使用。
見物人は地元の皆さんが多数(餅撒き時は境内は子供たちでいっぱい),カメラマンは2人。神社に駐車場なし(近くのコイン駐車場を利用)。次回は秋祭(10月20日)午後3時~5時に奉納される。
※詳細記事は,本宅サイト「ぐるり房総」に掲載しています。

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2012/02/01

池田進一写真展「三びきの夜の獅子舞」

東京・新宿のペンタックスフォーラムで開催中の池田進一写真展「三びきの夜の獅子舞」へ行って来ました。

20120201池田さんは,20代のころから全国の「朝市」を撮り歩き,近時は各地の民俗芸能(特に三匹獅子舞)を精力的に撮り歩いている写真家です。

何年か前に房総の撮影現場で知り合い,話をするうちに三匹獅子舞に対する熱い想いを知り,作品を見せてもらう機会を楽しみにしていました。

今回の写真展では,私の地元でもある千葉県松戸市の三匹獅子舞(和名ヶ谷,上本郷,大橋)をテーマに撮った作品を発表しています。夜に舞う三匹獅子舞をスローシンクロで撮影した作品は躍動感にあふれ,伝統を守り続ける地元の人々の気持ちで撮る池田さんらしい「心」が伝わってきました。

会場では,しばし民俗芸能の話で盛り上がりました。プロで民俗芸能をテーマにする写真家さんは少ないので,池田さんにはぜひこのジャンルを盛り上げて欲しいと思っています。

池田進一写真展「三びきの夜の獅子舞」は,2月1日(水)~13日(月)まで開催中です(4~5日は休館日なのでご注意を)。

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