蒜山・大宮踊り
岡山県北部の蒜山地方に伝わる「大宮踊り」を撮影。
鳥取県境の山村集落・蒜山地方には、お盆の8月13~19日まで、集落ごとに盆踊りで先祖の霊をもてなす風習が残っています。
盆灯篭に切絵細工(シリゲ)を吊し、音頭取りを中心に、老若男女が輪になってゆっくりした振りで踊るのが特徴です。福田神社(通称「大宮さん」)での踊りが一番規模が大きいので「大宮踊り」と呼ばれています。
県央の「松山踊り」・県南の「白石踊り」と並ぶ岡山三大踊りの一つで、現在の盆踊りの原型を残す貴重な踊りとして国重要無形民俗文化財に指定されています。
今年は、8月13日が道目木堂(上長田)・上在所堂(下長田)・大森堂(東茅部)、14日が川上小学校(夏まつり)・吉森堂(上長田)、15日が福田神社境内(中福田)、16日が高福寺(下福田)、17日が福田神社堂内、18日が飯守コミュニティハウス(上長田)、19日が長田神社(下長田)で行われました。
今回は、集落のお堂で踊る古態を撮りたかったので、14日の上長田・吉森堂へ。午後7時に現地入り。開催時刻の情報が乏しかったのですが、だいたいどの集落も午後8時ころからとのことで間に合いました。通りかかった地元の人に場所を教えてもらい、JA八束にクルマを置くと、すぐ裏が吉森堂でした。
午後8時すぎ、何となく集落の人々が集まったところで始まりました。
中央に音頭取りが4人、太鼓に合わせて謡いが始まると、浴衣姿の皆さんが輪になって踊ります。音頭には「あおい」「しっし」の2曲があり、踊りには「あおい」「しっし」「まねき」の3種類があるそうです(規模の大きなところでは、「まねき」の最後に「テンコ」という仮装踊りも出るようです)。
唄いも踊りも素朴そのもので、1時間ほどで終了。よそ者はカメラマンの私一人でしたが、たいへん良くしていただきました。期待した「シリゲ」がコピーだったのはちょっと残念でしたが、集落の皆さんの暖かさを感じながら帰路につきました。
※関連記事は,写真ブログ「Perforation?」に掲載。
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