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2009/11/23

船橋・三山の七年祭り(大祭)

船橋・三山の七年祭り(大祭)を撮りに行って来ました。

091122旧下総の千葉市,八千代市,習志野市から,9社の神輿が7年ごとに船橋・二宮神社に集まる大規模な寄り合い祭りで,県無形民俗文化財です。室町期の文安2年(1445)ころから続く,安産祈願とその御礼の神事です。今回は,11月22日に安産御礼大祭,23日に磯出祭が行われました。産屋の神事をする磯出祭より安産御礼が先に行われるので,「三山の祭りは後が先」と云われます。

22日は昼ころから神揃場に各社の神輿が集まり始めました。神輿は,菊田神社(叔父役),八王子神社(末息子),高津比咲神社(娘),時平神社(長男),大原大宮神社(叔母),三代王神社(産婆),子安神社(母),子守神社(子守)の順に,二宮神社(父)へ昇殿に向かいます。
二宮神社では,各社が昇殿して安産御礼の神事を執り行います(写真は八王子神社)。その後,順に地元へ引き上げて練り歩きます。最後の子守神社の昇殿が終わるころには,すっかり暗くなっていました。
午後7時半,二宮神社の神輿が数キロ離れた幕張の磯出祭式場(御旅所)へ出発します。

23日は,午前2時ころから磯出式御旅所に子安神社(母),三代王神社(産婆),子守神社(子守),二宮神社(父)が集まります。午前3時ころから,灯りを消した中で童子の男女がハマグリを交換する産屋の神事が行われます。しばし待機したものの,午前1時ころから冷たい雨が本降りとなり,撮影を断念して帰路につきました。

今回の機材は,DX17-55/2.8G,VR70-200/2.8G,D300×2,SB-800×2でした。駐車場がなく,駅前から徒歩で移動。神揃場は一般は立入禁止で,有料の桟敷席は地元でも入手困難です。どこもすごい人出で身動きが取れず,冷たい小雨がぱらついてコンディションは最悪でした。
アマチュア・カメラマンも報道関係者もすごい数でしたが,アマチュアの撮影は困難を極めます。特に,ケータイやコンデジに加え,最近はデジ一眼のライブビューで撮る人が増え,脚立で高い位置から撮っても容赦なく写り込みますから,悩ましい時代となりました。

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2009/11/15

多古・牛尾の蛇まつり

多古町の牛尾地区で行われた蛇まつりを撮りに行ってきました。

091115毎年11月15日に行われる牛尾地区の鎮守白旗神社(下郷)と子野神社(上郷,潮神社に合祀)の祭礼では,両社の氏子が藁の大蛇を奉納します。秋の豊作御礼と村の安泰を祈願する神事で町無形民俗文化財です。

白旗神社前に車を置き,機材を担いで蛇が出発するヤド(当番家)を訪ねます。午前中は潮神社で,午後は白旗神社で行われると教えてもらい,まず潮神社へ。

潮神社の蛇は,上郷区の集会所から出発します。午前11時すぎ,荒形役(素戔嗚尊)と童化役(藁瓢箪)の男子,女形役(稲田姫)の赤ん坊を先頭に,藁蛇の行列が潮神社へ出発。短い道のりを,蛇は激しく揉まれながら進み,社前でひと暴れして拝殿中央に鎮座します。参観者におにぎりが配られて,童子が墨を含ませた大根で参観者に墨付けをして,20分ほどで終了しました。この後,直会いをして,鳥居に藁蛇を巻き付けて解散するとのことでした。

白旗神社の蛇は,ヤド(当番家)から出発します。午前11時半,ヤドを訪ねると氏子の皆さんが酒肴の真っ最中。正午過ぎ,荒形と童化の男子,幟と掛け軸を捧げ持ったヤドのご主人,女形の赤ん坊,藁蛇,リヤカーのお囃子の行列が白旗神社へ出発。道中,蛇は大暴れに暴れ(上の写真),社前の広場で暴れた後,拝殿中央にとぐろを巻いて鎮座しました。とぐろの中心にお櫃が置かれ,半紙に赤飯を包んで神札と一緒に参観者に配られます。その後,大蛇を鳥居に巻き付けて,午後1時半ころ終了しました。

今回の機材はDX17-55/2.8G,VR70-200/2.8G,D300×2,SB-800×2でした。反省点は,体力不足。両神社とも急な石段で,息が切れ,足がガクガクで日頃の運動不足を痛感しました。
小さな村まつりで参観者は少なく,アマチュア・カメラマンの方が多い感じでした。田園風景をバックに引きの構図を撮りたかったのですが,蛇の回りはカメラマンだらけで断念しました。
室内での撮影を快諾いただいたヤドの皆さん,詳しい資料をいただいた町シルバー人材センター会長さん,ありがとうございました。

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2009/11/08

芝山・白枡粉屋おどり

芝山町に伝わる白枡粉屋おどりを撮りに行って来ました。

091108「白枡粉屋」は,関東各地の万作踊りやおしゃらく踊りなどで多く見られる演目です。
もとは地方から中村壇林(今の多古町)に集まった若い学僧が,近くの旧白枡村(今の芝山町)にあった粉屋の娘(おさよ)を慕って唄い,地方に帰って広めたものと云われ,県無形民俗文化財に指定されています。

芝山では,かつて盆の十七夜講などで踊られていたそうですが,今は「芝山はにわ祭」や「多古あじさい祭り」のステージで披露されています。今回は,「芝山はにわ祭」での踊りを取材しました。

踊り手は,保存会の皆さんで,姉さんかぶりで絣の着物に赤い腰巻き姿の女性役と,鉢巻きで手甲脚絆に半纏姿の男役が,前後に動いて踊ります。お囃子は,太鼓に四つ竹,笛でした。派手さはなく,5分ほどの短い踊りですが,ときどき指を前に突き出す振りが面白かったです。

今回の機材は,DX17-55/2.8G,VR70-200/2.8G,D300×2でした。観客やアマチュア・カメラマンは多かったですが,皆さん,「はにわ祭」に登場する古代人役の巫女舞いを熱心に撮っていました(笑)。
本当は,このような民俗芸能は,ステージではなく,集落の辻々など伝承風土の中で撮りたいものですね。

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