松島・五大堂
瑞巌寺の門前に浮かぶ五大堂は,寺の守護神・五大明王を祀っています。
平安初期(807),坂上田村麻呂が東征の際,この島に毘沙門天を祀ったの始まりで,慈覚大師が島に五大明王を祀ったので「五大堂」と呼ばれるようになりました。
伝承によれば,その際,毘沙門天は光を放ちながら沖合いに飛び去り,着いた島が今の毘沙門島だそうです。
現在の建物は,江戸初期(1604)に仙台藩主・伊達政宗公が瑞巌寺の再建と同時に建立したものです。
三間四方の宝形造りで,四方に勾欄のついた縁側と,四面の蟇股に十二支の彫刻が施されています。三百年の風雨に曝されて痛みが激しいですが,桃山期の上品な木造建築で国重文です。
祀っている五大明王像(大聖不動明王・東方降三世・西方大威徳・南方軍荼利・北方金剛夜叉)は,33年に一度ご開帳される秘仏だそうです。
五大堂に架かる赤い橋は,踏み板の間から海が見えるちょっと怖い構造です。「透かし橋」と呼ばれ,「身も心も乱れなく足もとをよく見つめて気を引き締めよ」という意味があるそうです。なるほど。
次は,松島を海から眺めます。
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