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2009/04/29

一宮・お田植え祭

一宮町の玉前神社で行われたお田植え祭を撮りに行きました。

090429朝9時半,社務所から神職を先頭に関係者や早乙女が本殿に参拝します。神事の後,本殿から赤い鳥居をくぐって行列が出発,約3km離れた御神田を目指します。
玉前神社のお田植え行列は,雅楽を演奏しながら移動するのが特徴です。笙(しょう)の奏者には外人さんがいて驚きました。

10時半,行列が御神田に到着。祭典場で神事の後,早乙女の田舞いが奉納されます。田に移動していよいよ田植え式が始まりました(上の写真,クリックで拡大)。早乙女たちは,キャーキャー言いながら,おっかなびっくり田に入っていました。役員さんに聞くと,練習なしの一発勝負だそうで,初めて田んぼに入る子もいるのだとか。なるほど,植え終わった苗を見ると…(笑)。ちなみに植えるのは3列だけですから,田んぼに入っている時間は10分弱です。その後,再び祭典場で神事の後,11時半ころすべての行事が終了しました。

今回,機材はDX17-55/2.8G,VR70-200/2.8G,D300×2,SB-800でした。町役場を過ぎると田園風景が広がるので,行列を撮るには絶好のロケーションです。御神田は広い田んぼですが,早乙女が苗を植えるのはごく一部分です。道路沿いから撮るしかなく,低い位置から早乙女の表情を捉えるのは難しかったです。隣で撮っていた千葉日報の記者さんも苦労していたようでした(笑)。アマチュア・カメラマンは,神社では数人で,田んぼで待っている方が多かったです。

忙しい中,詳しく教えていただいた氏子総長さん,楽師の皆さん,ありがとうございました。

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2009/04/28

鹿野山・さんちょこ節と梯子獅子舞

君津・鹿野山の白鳥神社で行われた梯子獅子舞を撮りに行ってきました。

090428白鳥神社の例祭で奉納される「梯子獅子舞」は,1504年ころ,紀州高野山から鹿野山に移り住んだ木こり達が遠く故郷を偲んで舞ったのが始まりと伝わり,県無形民俗文化財です。

館山道・君津PAのスマートICから約20分で九十九谷公園へ到着。
午前10時,大塚屋旅館前を出発した山車が獅子頭を乗せて集落を巡行します。午前11時過ぎ,山車が白鳥神社前の広場に入るころには,大勢の見物客でした。

神社で神事の後,梯子獅子舞の前に「さんちょこ(山上娘)節」が披露されました。江戸時代,娯楽がなかった鹿野山の女児たちが,お盆に縁台で唄いながら竹筒であやとり遊びをしたのが始まりと言われ,今は地元婦人会が伝承しています。こちらも県無形民俗文化財です。

午後0時40分ころ,梯子獅子舞が始まりました。獅子頭は,今年新調したばかりで黄金色です。前後に舞い手が入る二人立ち獅子舞で,牡丹の花に見立てた榊を激しくもて遊びながら舞い,紀州奥高野に住む牡獅子を慕って断崖(梯子)に登り,頂上で曲芸舞いを披露します(上の写真,クリックで拡大)。今年は舞い手も新人だったそうですが,1年間の特訓の成果が表れた見事な曲芸舞いでした。午後1時15分ころ,すべての演技が終了してお開きとなりました。

今回の機材はDX17-55/2.8G,VR70-200/2.8G,D300×2でした。さんちょこ節や地上舞いは,見物席の最前列が撮りやすいですが,梯子上の獅子を撮ると逆光になります。少し離れた順光位置から狙おうと思いましたが,見物客が多くて移動は困難でした。カメラマンもプロ・アマを問わずとても多かったです。

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2009/04/12

成田・成田太鼓祭

妻と二人で成田太鼓祭に行って来ました。

実は,今日は神崎町の神崎神社御田植祭の取材に出かけました。神社に到着すると,あれれ,静かですね…。社務所の人に尋ねると,稚児が集まらないので3年連続で中止とのこと。復活の見込みも立っていないそうで,うーむ残念。

090412そこで,せっかくですから成田へ移動し,太鼓祭を見ることにしたのでした。
今年の出場チームは全国から53団体。2年前の取材時と比べると観光客がすごく増えていて,すっかり成田の春の風物詩として定着しました。

午後3時,参道で太鼓パレードが始まります。参加チームが思い思いのパフォーマンスを披露します。写真は,印西市を拠点に活動する印旛龍凰太鼓さん。年間60公演をこなすそうで,若々しいエネルギッシュな太鼓でした。
パレードは約1時間半続き,午後5時の千年夜舞台が始まる前に帰路につきました。

機材は,一応,DX17-55/2.8G,VR70-200/2.8G,D300×2,SB-800でしたが,今回は撮影よりも祭りを楽しむことを優先しました。妻も十分楽しめたようなので,まあ良しとしましょう。

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2009/04/05

成田・取香の三番叟

成田の取香地区に伝わる三番叟(さんばそう)を撮りに行きました。

090405能の「式三番」が郷土芸能化した五穀豊穣祈願の農村行事で,側高神社の花見法楽に奉納されています。江戸後期には既に演じられていたそうですが,空港建設に伴う神社の移転で途絶えました。昭和49年,保存会が復活させて,集落25戸で守り継いでいる県無形民俗文化財です。

ホテルをチェックアウトして,側高神社に移動します。待つこと3時間半。午後2時ころ,旧円勝寺の共同利用施設へ。ここから万灯振りの2人を先頭に,笛太鼓の行列が神社へと練ります。道中,万灯振りが激しい舞いを披露します。万灯を持たせてもらうと結構な重さでした。

午後2時半ころ,行列は神社に到着。境内で万灯振りの舞いと拝殿神事が終わると,三番叟が始まります。演目は,千歳の舞,翁の舞(写真,クリックで拡大します),三番叟の舞の3つです。最後の三番叟の舞は,さらに揉の段(露払いの舞)・呪歌(千歳との問答)・鈴の舞(祝言の舞)に分かれていました。舞い時間は全部で30分ほど。午後3時半にはすべての行事が終了しました。

今回の機材はDX17-55/2.8G,VR70-200/2.8G,D300×2,SB-600,SB-800でした。舞台が低く,三方向から撮りやすいので脚立は不要でした。舞い時間が短く,舞手の動きが予測し辛いので,思うようなカットが撮れず苦労しました。見物人・アマチュア・カメラマンとも少なかったです。

準備で忙しい中,詳しく教えていただいた区長さん,ありがとうございました。
様子が分かったので,来年もリベンジに行きたいと思います。

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2009/04/04

東庄・笹川の神楽

東庄町・笹川の諏訪大神の神楽を撮りに行って来ました。

090404建久2年(1191),源頼朝の武運長久を祈願して千葉氏が奉納したのが始まりと伝わる県無形民俗文化財です。

花ぐもりの中,現地に到着。午前10時,拍子木を先頭に猿田彦(天狗面)のお練り行列が神社に入ります。拝殿で神事の後,午前11時,拝殿前で稚児の榊舞いが始まりました。

正午ころ,猿田彦の舞いが始まります(写真,クリックで拡大します)。演目は,三方荒神,稚児幣足舞,天児屋根命と天太玉命,乙女命,手力雄命,榊原命,八幡大神,稚児扇合舞,宇受女命,蛭子命(恵比寿)とひょっとこ,稲荷大神と狐,種蒔命,受持命と続き,〆は素戔嗚尊です。途中で,2回餅まきが入り,大きな鯉や団子などを撒いていました。

この神楽,一座あたりの舞い時間がとても長く,一番長い猿田彦で約2時間,最短の八幡大神でも25分間も続きます。7地区が年番で,地区の青年たちが伝統を受け継いでいるそうですが,約10時間の長丁場なので神楽師やお囃子方も大変です。見ている地元の皆さんも,雨が降り出す中,最後の素戔嗚尊が終わる午後10時ころまでしっかり見届けていました。

今回,機材は,DX17-55/2.8G,VR70-200/2.8G,D300×2,SB-600,SB-800を使用しました。神楽殿は,正面と左右の三方が開いているので,舞台ソデからの撮影は容易です。舞台の床が低いので脚立の出番はありませんでした。見物人もアマチュア・カメラマンもすごい数でした。

最近訪れた神楽の中でも,見る側にそれなりの覚悟が必要な本格的な神楽でした。
夜遅くなったので,今夜は成田空港そばのホテルにチェックイン。明日は取香の三番叟を撮りに行きます。

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2009/04/03

成田・おどり花見

成田に江戸・元禄期から伝わる「おどり花見」を見に行ってきました。

090403年番町の女人講が,旧成田7か町内16か所に祀られている神仏を巡り,称え唄や弥勒踊りを奉納する民俗行事で,県無形民俗文化財と国記録選択無形文化財に指定されています。

女おびしゃ(2月18日)でお籠(御神体)を次の年番に引き継いだので,1年の労をねぎらって,この時期に花を見ながら踊るのだそうです。

今年の年番町は幸町。おそろいの着物と花かんざし姿の幸町女人講の皆さんが,午前7時ころから埴生神社(三の宮様)を皮切りに,成田山(出世稲荷様)→成田市役所→成田山(清瀧権現様)→新勝寺本堂(大日如来様)→光輪閣→奥山広場→観光会館(仲町・愛宕様)→成田山堂庭→総門前(本町・愛宕様)→田町駐車場(田町・道祖神様)→東町公民館(東町・子安様)→諭田・道祖神様→権現山(花崎町・権現様)→いこいの広場(上町・道祖神様)と巡り,最後の薬師堂(幸町・薬師様)へ戻ったのはとっぷりと日が暮れた午後7時ころでした。

巡る先々では,各町の女人講の皆さんが,揃いの着物で接待の席を設けてご慰労します。アマチュア・カメラマンの私たちにもお茶を入れてくれる気配りがうれしかったです。
写真は,お伴の若衆が引き回す花車(屋台)。女性らしいゆるりとした上品なお祭りでした。

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