上野・ムンク展
国立西洋美術館で開催中の「ムンク展」に行ってきました。
ムンクは,ノルウェーを代表する表現主義派の画家です。「叫び」という作品はあまりにも有名です。
ムンクの作品は,死,孤独,嫉妬,不安といった感情を,暗い色調と非現実的な心象風景に描き込んだ独特の作風です。去年行ったダリ展と同じで,ちょっと特異で理解しにくい世界ですが,それだけに興味がありました。
今回のムンク展は,オスロ市立ムンク美術館が収蔵する装飾画が中心でした。邸宅や劇場,大学や工場から頼まれて描いた作品ですが,独特の表現手法のために依頼者から受け取りを拒否されたこともあったようです。
ムンクは,複数の作品を組み合わせて一つのテーマを表現しようとしました。1枚1枚背景や人の配置を変えて何度も描き直したそうです。組み写真的な表現と,画面の中の構成要素を足したり引いたりしてベストな表現を追求するのは,写真の技法と同じでいい勉強になりました。
ムンク展は,2008年1月6日までです。
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