吹屋・ベンガラの町
岡山県の山間にある吹屋(ふきや)の町を訪れました。
吹屋は,江戸~昭和初期にかけて,吉岡銅山の鉱山町として賑わいました。江戸中期には,銅山の捨石(硫化鉄鉱)からベンガラ(赤色顔料)を製造する技法が開発され,銅山とベンガラの両方で大いに繁栄しました。
防腐剤などに使われたベンガラは,それまで中国からの輸入に頼る貴重品でした。吹屋のベンガラは全国に出荷され,伊万里焼や九谷焼の顔料としても珍重されて,ベンガラ製造家は莫大な富を得たそうです。
街道沿いには,今も,石州瓦と白壁造り,格子をベンガラで塗った家々が軒を連ねて残っています。その独特の赤い風景は,国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されました。
今回,どうしてもこの町を撮りたいと思っていました。上の写真は中町界隈の街並みですが,個人的には,この道を下った下谷界隈の風景に心が惹かれました。
吹屋へのアクセスは,車1台がやっと通れる細い山道を何kmも上る必要があり,極端に悪いです。でも,町に風情が残っているのは,そのおかげかも知れません。
次回は,吹屋小学校について書いて見たいと思います。
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