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2023/04/02

佐賀・三重津海軍所跡

旧佐賀藩三重津海軍所跡を訪ねました。

20230402a幕末、長崎警備を担当した佐賀藩は、フェートン号事件やアヘン戦争を目の当たりにし、列強との国力の差を痛感。
日本の植民地化に危機感を抱き、軍備の近代化を急ぎます。

十代藩主鍋島直正公は、佐野常民・田中久重らに西洋技術を研究させ、いち早く製鉄炉(洋式反射炉)の建設と鉄製大砲の鋳造に成功。

製鉄技術をもとに、佐賀藩は、蒸気汽缶と洋式船を研究し洋式海軍を設立します。

三重津にあった藩船溜まりに御船手稽古所(訓練所)を設置。
外国から蒸気船を購入し、自力で蒸気船を建造・修理するため、日本初の洋式ドライドックを完成させました。

ドック内の注排水は、有明海特有の大きな干満差を利用(満潮時に入渠、干潮時にドック内を排水、修理後は満潮時に注水して出渠)したとのこと。先人の知恵に驚かされました。

旧ドライドックの遺構は、発掘調査の後、保存のため埋め戻されています(国史跡、世界遺産)。
隣接の「佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館」では発掘遺構を原寸大で再現(上の写真)。大スクリーンの映像で往時の雰囲気を体感できます。

帰りに有明海の東与賀干潟(ラムサール条約湿地)に立ち寄りました。ビジターセンターの展示解説や映像で知識を得た後、パノラマ展望台へ。ちょうど干潮の時刻で、広大な有明海の干潟を見ることができました。

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