筑前・大刀洗平和記念館
筑前町の大刀洗平和記念館を訪ねました。
この一帯には、大正8年から昭和20年まで、東洋一と謳われた陸軍大刀洗飛行場がありました。
飛行第四連隊と教育隊、飛行学校、航空廠技能者養成所が置かれ、九州飛行機の工場を併設。最盛期には3万人を擁する西日本最大の陸軍飛行場でした。
戦争末期は特攻出撃の中継拠点となり、飛行学校生だけでなく、教官や助手ら熟練操縦士も飛び立って行きました。昭和20年3月27日、B29による大空襲で飛行場は壊滅。頓田の森や三軒屋の森に避難中の小学生34人を含む多くの犠牲者が出ました。
記念館は「飛行場の概要と航空技術」「大刀洗飛行場と人々の生活」「大刀洗大空襲と特攻隊」「追憶の部屋」の4テーマに分けて展示しています。実機は、零戦三二型(海軍機、マーシャル諸島で発見)と九七式戦闘機(陸軍機、博多湾から引き揚げ)を公開。どちらも世界で唯一現存する機体です。
展示「戦禍の彼方に」では、大刀洗から飛び立った若者と空襲犠牲者の遺影が掲げられ、遺品や遺書の展示とともに、鎮魂と平和の尊さを語り継ぐ施設となっています。
(2020年7月10日追記)
7月10日に再訪したところ、幻の戦闘機「震電」実物大模型の展示開始(7月6日~)に伴い、これまで撮影禁止だった「九七式戦闘機」も撮影可に変更されていました(館員確認済)。
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