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2021/06/07

久留米・水天宮(全国総本宮)

久留米市の北西部にある水天宮を訪ねました。

20210607天之御中主神、安徳天皇と建礼門院(安徳天皇の母)、二位の尼(平清盛の正室)を祀り、全国水天宮の総本宮です。

もとは、壇ノ浦の戦い(1185)の後、建礼門院の女官・伊勢が筑紫の国に遁れ、千歳川(現在の筑後川)のほとりで平家の霊を弔ったのが始まりとされます。

江戸初期の慶安三年(1650)、久留米藩二代藩主・有馬忠頼公が現在の筑後川畔に社殿を寄進して水天宮となりました。ちなみに、文政元年(1818)、九代藩主・頼徳公が江戸上屋敷に分祀したのが、東京の水天宮です。

安徳天皇は、祖父・平清盛がわずか1歳で即位(1180)させた幼帝です。この時、平家は後白河法皇を幽閉して実権を握ったため、世の反感を買いました。以仁王(後白河法皇の子)の令旨に応じ、源氏や寺社などの反平家勢力が各地で蜂起し、全盛を過ぎた平家は徐々に追い詰められていきます。最後は、寿永四年(1185)、壇ノ浦で二位の尼に抱かれて入水。
わずか6歳で政争に巻き込まれて絶命した幼帝を思うと、何ともやるせない史実です。

今では、水難除け、安産・子育て、厄除けの神様として広く信仰され、この日も初参りの赤ちゃんを抱く家族や、若い夫婦(妊婦さん)が何組も昇殿参拝していました。

この後、少し足を延ばして、梅林寺へ向かいます。

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