特別公開「高御座と御帳台」
東京国立博物館で開催中の特別公開「高御座と御帳台」に行ってきました。
「即位礼正殿の儀」(令和元年10月22日)で用いられた高御座・御帳台と、儀式に使われた威儀物が無料で公開されています。
高御座は、大正天皇即位の際に製作され、高さ6.48m・幅6.06m・奥行5.45m。黒漆塗りの基壇に朱塗りの高欄をめぐらせ、八角形の天蓋を8本の円柱で支えています。天蓋に大鳳凰、8つ角の蕨手に小鳳凰、蓋縁は華形・鏡光・瓔珞で装飾されています。内部は中央に御倚子(ごいし)が、その左右に剣璽と国璽・御璽を置く案(あん)が置かれています。
御帳台は、大正天皇以降に用いられるようになりました。造りは高御座とほぼ同じですが、高さ5.67m・幅5.3m・奥行4.77mとやや小ぶり。天蓋に瑞兆の鳥である鸞(らん)を載せ、蕨手や蓋縁の装飾が少なく、内部は御倚子のみなどの違いがあります。
展示は、第一会場にガラス越しで高御座・御帳台(撮影可)、第二会場に威儀物(太刀・弓・鉾・盾)と従者(武官・文官・女官)の装束再現が展示されています。無料公開なのに展示図録の小冊子も用意され、充実しています。
特別公開は1月19日(日)まで。会期後は、高御座と御帳台は解体されて京都御所に戻るそうです。
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