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2019/12/04

大嘗宮と「大嘗祭」展

妻と一緒に皇居東御苑「大嘗宮一般参観」と國學院大學博物館「大嘗祭」展に行ってきました。

20191204a大嘗宮は、「大嘗祭」を行うため特別に設けられた祭場です。東の悠紀殿、西の主基殿、中央の廻立殿を中心に、東西の神饌を用意する「膳(かしわ)屋」と付属建物で構成されています。

大嘗祭は、即位後の天皇が皇祖神に神饌を捧げ、国の安寧と豊穣を祈る祭祀です。廻立殿で身を浄め、卜占で選ばれた東日本(悠紀地方)と西日本(主基地方)の神饌田で採れた新穀を悠紀殿と主基殿で捧げます(今回は11/14夜~15未明に催行)。

この日は、乾通り秋季一般公開中で、坂下門から乾通りの紅葉を見ながら、西桔橋から大嘗宮へ。ものすごい人出で坂下門から大嘗宮まで約2時間半かかりました。一般参観は12/8(日)までです。

20191204bより深く知るために、國學院大學博物館で開催中の「大嘗祭」展へ足を延ばしました。

この企画展は、「大嘗祭とは?-歴史と目的ー」「神に供える米ー新穀の準備ー」「大嘗祭の場ー大嘗宮 悠紀殿・主基殿ー」「天皇の神事ー神饌供進ー」「祭りのあとの祝宴ー節会ー」「吉田家文書と大嘗祭」の6テーマで大嘗祭の意味に迫っています。

同大学所蔵資料と解説で、大嘗祭は壬申の乱(672)で乱れた国の安寧を願い天武・持統天皇の時代に始まり、南北朝期や応仁の乱後の中断を経て江戸中期に桜町天皇が再興(1738)したこと、即位が7月より前ならその年の、後なら翌年の11月二の卯日に行われること、悠紀殿と主基殿は、もとは両地方の人々が七日前から建て始め、五日間で竣工し、祭祀が終わるとすぐに取り壊したこと、両殿内で行われる神事と作法、捧げられる神饌の模型など、非公開で行われる大嘗祭がよく分かる好企画です。

國學院大學博物館は、常設展示の考古祭祀と神道関係が充実しています。企画展「大嘗祭」の展示図録は早々に完売で手に入らず残念でした。こちらの会期は12/22(日)までです。

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