「地図に映る明治の日本」展
都内で開催中の「地図展2018・地図に映る明治の日本」に行ってきました。
地図展推進協議会が主催する第51回地図展の企画で、今年は明治150年記念に協賛して明治の日本がテーマです。
明治新政府は、国土の建設と防衛のため正確な地図を必要としましたが、当時は伊能忠敬が幕府に献上した「大日本沿海輿地全図」(伊能図)しかありませんでした。
近代国家体制を確立した明治中期までに、英仏から近代的な測量と地図作製の技術を導入し、三角測量による地図作りが本格化しました。これらは、地図史的に貴重なだけでなく、激動の時代を映した生き証人です。
今回の企画展は、この時代の地図を通して、近代的な地図作製技術の発展の軌跡を辿るとともに、激動の時代の日本を俯瞰する好企画です。
展示は、「新橋横浜之間鉄道之図」(明治5年)、海図第1号「陸中國釜石港之図」(同)、「実測東京全図」(明治11年)、「五千分一 東京図測量原図」(明治16年)、「正式弐万分一地形図 東京首都」(明治42年)など、数々の珍しい地図で激動期の日本の姿を解説。
大型モニターで都心部の空撮と「五千分一 東京図測量原図」を比較できるコーナーや、千代田区とその周辺に残る明治の遺構を紹介したコーナーもあり、150年前に擬似タイムスリップできます。
千葉県民としては、明治新政府もしばらくは伊能忠敬翁の「伊能図」を使っていたことを知り、誇らしかったです。
この企画展は、11月7日(水)まで千代田区役所1階ホールで開催しています。
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