« 芳賀日出男写真展 | トップページ | 京都・冬の特別拝観2018(洛中編) »

2018/02/03

京都・冬の特別拝観2018(伏見編)

2月の土日を利用して、妻と冬の京都を訪ねました。

初日は〔伏見〕伏見稲荷大社・大黒寺→〔洛中〕相国寺・常林寺→〔洛東〕清水寺を、二日目は〔洛東〕泉涌寺・東福寺→〔洛西〕妙心寺→〔洛中〕妙覚寺・宝鏡寺→〔洛南〕東寺を巡りました。

20180203a伏見稲荷大社は、五穀豊穣・商売繁盛の神として知られ、全国3万社あるといわれる稲荷神社の総本宮です。
9年ぶり公開の「御茶屋」(国重文)と「松の下屋」を見学。
「御茶屋」は、寛永十八年(1641)に後水尾上皇から御所の古御殿の一部を下賜されたと伝わり、フォーマルな書院造(茶室部分)と遊び意匠に富んだ数寄屋造(座敷部分)が見事に融合した建物です。
「松の下屋」は、祠官(宮司)・松本家の旧宅で大正年間の二階建て。大社の迎賓館として使われ、宿泊した棟方志功が襖絵「御牡丹図」のほか、「日昇昂韻図」「初午ポスター」などの作品を残しています。稲荷山を借景にした回遊式庭園(市名勝)も見事でした。

20180203bせっかくなので「千本鳥居」にも足を延ばしました。江戸期から崇敬者が奉納した鳥居が林立し、その数は大社も把握していないとか。
奥之院への上り・下りの一方通行ですが、この日は節分祭で人出が多かった上、鳥居内で記念撮影に興じる中国人観光客の団体さんがしばしば道を塞いで大渋滞していました。

20180203c初公開の大黒寺(真言宗)へ。
平安期の開創で、江戸初期に薩摩藩邸が近く、島津家の守り本尊が「出世大黒天」という縁で薩摩藩の祈願所となり、幕末には西郷隆盛が定宿にしたことから、通称「薩摩寺」と呼ばれます。
本堂と、西郷隆盛が大久保利通らと密議を交わした「会談の間」を見学。
本尊・大黒天は秘仏(開帳は60年に一度)で見られませんが、「会談の間」には西郷隆盛が使った机と硯・筆が再現(実物)され、往時を偲ばせます。

20180203d境内の墓地には、文久二年(1862)の寺田屋騒動(公武合体派の藩主・久光公が尊攘急進派の藩士を粛清)で斬られた有馬新七ら9名の墓があります。
当時は主君に背いた奸賊として墓に葬ることも許されませんでしたが、のち薩摩藩が尊攘派に転向して名誉回復し、西郷隆盛が墓を建てて弔いました。

| |

« 芳賀日出男写真展 | トップページ | 京都・冬の特別拝観2018(洛中編) »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 京都・冬の特別拝観2018(伏見編):

« 芳賀日出男写真展 | トップページ | 京都・冬の特別拝観2018(洛中編) »