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2011/02/26

館山・山荻神社の筒粥

館山・山荻神社で行われた筒粥神事を撮影。

110226【現地解説板の説明】
「この神事は,毎年二月二十六日にその年の農作物の豊凶を占うために行われます。
始まった時期は不明ですが,神社の言い伝えに景行天皇が諸国巡幸の折,ここで五穀豊穣を占ったとあり,古くからの神事と考えられます。
神事は,祈年式(としごいしき)の後に始まります。まず,前日つくった粥に葦筒十九本を束にして入れ炊き上げ,神前に供えます。祈祷が終わった後,宮司により筒粥が一から十九まで並べられ,順次二つに縦割りにされます。筒の中の粥の量によって米など十八品目の農作物の作柄と世情が判定され,結果が木版刷の紙札に記されて配られます。かつては農家がこの結果を作付けの目安にし,重要な神事であったことが分かります。」

【この日の進行スケジュール】
10:45~ 祈年祭(拝殿)
献餞→祝詞→玉串奉奠→撤餞
11:40~ 筒粥神事(拝殿)
12:20ころ 終了

【メモ】
粥作りは当日朝(6~8時),米1合と葦筒(1~19の番号を付したもの)の束を,1升の水で2時間ほど炊く。炊いた葦筒は,四角い木箱に納められ神前へ。神事は鶴谷八幡宮の神職が執行。小刀で葦筒を1本づつ割って並べ,氏子総代4人が立ち会い評定で判定を決める。判定は九~六分入りの4段階。結果は,大豆・大根・菜種・麻が「九」で豊作,世情は「七」と出た。筒粥は初めてなので興味深く見学。見物人はなく,カメラマンは記者さん3人と私の4人。駐車場は参道石段下にあり。
詳しく教えていただいた区長さん,氏子総代の皆さん,旧神職家の石井さん,ありがとうございました。
※詳細記事は,本宅サイト「ぐるり房総」に掲載。

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2011/02/19

香取・長岡の神楽

香取市(旧山田町)長岡・稲葉山神社で奉納された神楽を撮影。

110219【現地解説板の説明】
「『長岡神楽由来記』によると,天明三年(一七八三年)七月の浅間山大噴火の灰が当地方にも三昼夜にわたり降ったため,困惑した村人が神社に集まり,神に供物をあげ歌や舞を踊り祈願したところ,三日目の朝にようやく日が差してきたので村人は安堵した。これを記念して,後に神楽舞を奉納するようになったのが起源とされている。
当初は,神官が舞っていたが,明治の中頃より氏子が神楽師として舞うようになり,笛,太鼓,謡いの音曲まで伝承するようになった。神楽師は七・八年勤めたあと後継者の師匠となり,一世二世と伝承されてきたが,十三世まで続けた後,社会環境の変化で後継者の育成が難しくなり,平成五年の奉納から中断してしまった。
平成十四年(二〇〇二年)神楽祭二百年の式典が行われた時,古い神楽師の有志が三演目だけを奉納したことから神楽復活の気運が生まれ,長岡区全体の問題として地域活性化の願いを込めて神楽保存会が結成され,十四世の神楽師が生まれて平成十六年から復活した。
演目は次の十一番,この間に稚児舞が二番演じられる。1猿田彦大神,2天鈿女命,3八幡大神,4三宝荒神,5天乙女命,6天手力雄命,7事代主命,8春日大神,9稲荷大神,10種蒔翁附白狐舞,11素戔嗚尊
毎年二月第三土曜日,稲葉山神社神楽殿で行われる。」

【この日の進行スケジュール】
11:30~ 神事(拝殿)
12:30~ 神楽奉納(神楽殿)
猿田彦大神(50分)→天鈿女命(25分)→八幡大神(10分)→稚児舞(扇の舞)→三宝荒神(30分)→天乙女命(30分)→天手力雄命(30分)→稚児舞(扇の舞)→事代主命(25分)→春日大神(20分)→稲荷大神(40分)→種蒔翁附白狐舞(20分)→素戔嗚尊(20分)
18:40ころ 終了

【メモ】
舞手や囃子方は30代中心。両方を器用にこなし,「練習はきついけど,好きですから」と笑顔が心強い。若さを活かした高い跳躍や逆立ちなど,大きな所作が面白い。餅撒き(稚児舞,稲荷,白狐)の他,事代主では鯛(6尾)を撒く。神楽殿は正面と右が開放。右は太鼓座があるので,ポジションは意外と限られる。舞台は欄干がなく脚立は不要かも。寒い上,6時間の長丁場でしたが,見物人は多数,カメラマンも12人と盛況。駐車場あり。
今回から投入したリニアPCM録音機M10は,96KHz/24bitのオートで録音。内蔵4GB+SD16GBで最大9時間35分録音可,電池も28時間持つので,笹川級の神楽でも大丈夫そう。ただ,撮りながら録るのは正直気が散るので,どう両立させるかは今後の課題。
※詳細記事は,本宅サイト「ぐるり房総」に掲載。

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2011/02/16

西平英生写真展「神楽探訪・最終章」

東京・神田小川町のオリンパスギャラリー東京で開催中の西平英生写真展「神楽探訪・最終章」へ行って来ました。

110216西平氏は,40年も前から全国各地の神楽を撮り歩き,民俗芸能をライフワークに活動されている写真家です。ニコンユーザーには,「ニコンユーザーのためのレンズ選び」などのMook本でもお馴染みです。

今回の作品展は,これまで氏が発表してきた「神々の舞い-神楽」,「神々の舞い-神楽パート2」,「神楽探訪」,「神楽探訪パート2」に続き,改めて神楽の魅力を紹介しています。氏が取材した全国の神楽の中判フィルム写真と最新のデジタル一眼レフで撮影した作品で構成されています。

どの作品も,「神楽」とその背景にある「心」に対する畏敬と熱い想いが伝わってきました。会場で,氏としばし神楽談義の機会に恵まれましたが,神楽撮りに対する姿勢にとても共感を覚えました。
実は,このところ神楽の撮り方に迷いが生じていたので,レンズワークやアングルが勉強になりました。さっそく次の神楽撮りで実践してみたいと思います。

房総の神楽では,「水神社永代大御神楽」などを撮影されたそうです。ここ何年も房総は撮っていないとのことで,機会があったらぜひ房総にも足をお運びくださいとお願いしておきました。

写真展「神楽探訪・最終章」は,東京では今日まで。次は大阪にて3月17日(木)~23日(水)まで開催されます。

※西平氏は、2011年9月15日に急逝されました。氏の暖かな笑顔を思い出し、心よりご冥福をお祈りします。

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2011/02/13

第1回香取市里神楽演舞会

香取市の佐原文化会館で行われた「香取市里神楽演舞会」を見に行ってきました。

110213今回は第1回ということで,参加団体は,白川流十二座神楽から「猿田彦」(山倉芸能保存会),新市場神楽から「二方舞」(新市場神楽親睦会),牧野大神楽から「二方舞」と余興の「鬼・鍾馗・医者と看護婦」(牧野神楽保存会),下小野神楽から「鳥刺し」(下小野神楽会),本矢作伊勢神楽から「四方舞」(本矢作伊勢神楽保存会),八重垣神社十二神楽から「須佐之男尊」(新里芸能保存會)の6演目が披露されました。

会場では,香取地域で活動する伝承芸能20団体(十二座神楽6,獅子神楽13,おらんだ楽隊)の写真と説明入りの「神楽マップ」が配布されました。
香取市伝承芸能保存連絡協議会事務局の皆さんの熱い想いが詰まった渾身の作です。私も,縁あってプログラムや「神楽マップ」に写真を提供させていただき,少しだけ伝承活動のお手伝いができました。

このような企画をきっかけに,現地を訪れる人が増えて,現行の芸能は益々盛況になり,中断した芸能は再興につながれば,とても素晴らしいと思います。

さて,今回はステージ公演なので,もっぱら情報収集で撮影はなし。民俗芸能は伝承地の風景の中で撮影したいので,いずれ現地を訪れるつもりです。今日は,音録りと舞の展開を予習できたので,将来の撮影行の参考になりました。

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2011/02/12

安房の雨乞い・かっこ舞展

館山市立博物館で開催中の「安房の雨乞い・かっこ舞」展に行って来ました。

110212お目当ては,午後の講演「雨乞い祈願と房総及び近県の三匹獅子舞」です。講師は,國學院大学教授で館山市文化財審議委員の田村勇先生。千葉県史で三匹獅子舞の執筆を担当された,房総の三匹獅子舞研究の第一人者です。本宅サイトでも,基礎資料として田村先生の調査報告書を使用しています。

房総の三匹獅子舞は,下総・九十九里・安房で形態がかなり異なります。呼び名の違い(三匹獅子舞かかっこ舞か),獅子頭か竜頭か,角の有無,叩くバチの有無,道化を伴うか否か,行道や棒・剣術の有無,ストーリーは女獅子隠しか雨乞いかなどなど…。
県内各地の獅子舞を撮り歩いて,そんな違いに気付き,興味を持つようになりました。より深く知れば,より「真が写せる」のではないかと思い,今も色々調べながら撮影しています。

今回の講演では,三匹獅子舞の原型が「白間津の大祭」に見られること,伎楽系と風流系の違い,安房のかっこ舞の系譜,他県の獅子舞の特徴など,最新の研究成果が聞けてとても勉強になりました。終了後に少しお話もできて,浜荻や木更津の行道系獅子舞に関するヒントも頂けました。資料として展示図録も購入したので,今後の撮影活動に大いに活かせそうです。

この特別展の企画・編集・執筆は,いつも撮影フィールドで熱心に取材していた学芸員のY女史が担当されました。大変素晴らしい成果となり,房総の三匹獅子舞に関心を持つ者の一人として心から敬意と謝意を表します。

「安房の雨乞い・かっこ舞」展は,1月29日(土)~3月13日(日)まで開催中です。

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2011/02/11

野田・御社擅御膳献上式

野田市船形地区の香取神社で行われた御社擅御膳献上式(ごしゃせんおぜんこんじょうしき)を撮影。

110211【現地解説板の説明】
「毎年,二月十一日に行われるこの行事は,天明九年(一七八九)以前から旧船形村一帯に伝承されてきたもので,利根川中下流域の生活文化の特色を示すオビシャ行事であり,『直会形式』の古い形態を残す典型的なものです。
現在オビシャ組は十五組(西浦・大和田・久保・松山・山中・島新田・谷津ケ崎・明光地・田端・石塚・房地・石川山・猪穴・上ノ井・鍛冶屋)に分かれ,年番で持ちまわっています。当番の組は魚類や野菜など二十九品目にのぼる御膳を揃え,明治八年の式部寮達『神社祭式』に示された十三品目の画一化した神饌の形態と異なるものであり,調理から供進まで古式に則って行われます。
と渡しの後,当番組によって高砂や四海波の謡があげられます。
お供えの御膳は撤饌の後,その年の賄い方の組に下げ渡されます。御神酒は各組に分配され,当番以外の組でもそれぞれ組に分かれて直会が行われており,船形地区の地域的特色となっています。」

【この日の進行スケジュール】
8:00~ 神饌29品目の準備(社務所)
10:00~ 供進
10:10~ 式典(拝殿)
修祓→献餞(略式)→祝詞奏上→玉串奉奠→撤饌(略式)
10:30~ 直会(拝殿)
赤飯→御神酒→御當渡→謡曲
11:00ころ 終了

【メモ】
別名「ごちそう祭り」。五穀豊穣を願い,午前は神社で献上式(オゼンマイ)が,午後は組ごとに宿(ヤド)でオビシャが行われる。今年の年番は房地組30戸。正装に赤い鼻緒の草履,胸に扇子を差し,恭しく神饌を運ぶ。雪が舞う中,見物人は地元の皆さんを中心に30人ほど,カメラマンは6~7人。臨時駐車場あり。奉賛会のカメラマンさんのお世話で,内部の撮影許可まで頂き,ありがとうございました。
※詳細記事は,本宅サイト「ぐるり房総」に掲載。

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2011/02/06

富津・関尻の綱吊り

富津・関尻地区に伝わる「綱吊り」を撮影。

110206関尻の「綱吊り」は,藁で大きなわらじを作り,「このムラにはこんな大男がいるぞ」と疫病神が集落に入らないよう追い払う習俗です。毎年2月第一日曜日,関尻集会所で大わらじ3つを作り,ムラ境の3カ所に吊します。

わらじには,炭と杉枝をくくりつけ,藁の酒樽を添えています。「この集落では厄病は済み(炭)ました」,「厄病が過ぎ(杉)ました」という印で,これを見た疫病神が一杯やって集落の入口で引き返すように願ったものだそうです。

【この日の進行スケジュール】
13:00~ 作業開始(関尻集会所)
14:40ころ 大わらじ完成
魂入れ→記念撮影→軽トラ3台に乗せてムラ境へ
15:00ころ 終了,直会へ

【メモ】
細縄,わらじの太縄,鼻緒,酒樽と分担し,16人で作業。完成後,すぐに3台の軽トラに分乗し,ムラ境の北の辻(上後区との境),東の辻(上後区との境),南の辻(関区との境)に吊されました。見物人はおらず,カメラマンは5人。駐車場は関尻集会所にあり。
※詳細記事は,本宅サイト「ぐるり房総」に掲載。

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