豊後高田・富貴寺
国東半島は,昔から仏の里と呼ばれ,神と仏(と鬼)が混在する独特の信仰文化を育てました。国宝の富貴寺,真木の大堂,熊野の磨崖仏と回りました。
写真は,富貴寺の大堂(国宝)です。718年に開創された天台宗の古刹で,大堂は平安後期の建立。本尊の阿弥陀如来坐像と壁画は国重要文化財です。
この地にあった大カヤの木でこの大堂を造り,仏像を刻んだと伝えられます。
真木の大堂は,平安時代に開かれた伝乗寺で,日本一大きな大威徳明王像,大火焔を負った不動明王像,阿弥陀如来像の3体(いずれも国重文)が必見です。
この大堂は,先ほどの大カヤの余材で牛を刻み,さらに余材を牛に乗せて熊野へ運ぶ途中,牛が動かなくなった所だと言われています。なるほど確かに,大威徳明王像は牛に乗った珍しい仏像でした。
熊野の磨崖仏は,山の崖に巨大な石仏を刻んだもので,藤原末期の作だそうです。
坂道を数百m登ると,大きな岩の乱積みの石段になります。鬼が一夜で築いたというだけに歩きにくく,登り切ったころには息が切れました。
静けさの中,しばし石仏の前で一休み。苦労して登っただけに,感動もひとしおでした。
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